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技術情報

FODを用いた回転機の広帯域診断システムの概要

回転機の故障の原因は、軸受の損傷であったり、シャフトのぶれであったり、様々です。一旦故障が起きると、それはピキピキというような比較的高い音やガタガタ・ブルブルという振動として感じることができます。 FODセンサは非常に広い範囲の周波数(5ヘルツから原理的には数メガヘルツ)を検出できますので、これらをいっぺんに測定する技術です。

FODを用いた回転機の広帯域診断システムの概要

1.広帯域診断システムの概説
回転機械の主な異常種類は次のように大きく分類出来ます。

(1)構造系異常:アンバランス、軸ミスアライメント、緩み、軸曲がりなどであり、低周波数領域(<1kHz)の特徴信号が現れる。

(2)自励系異常:一部の歯車異常(スコーリング、偏心、ミスアライメントなど)、共振などであり、中周波数領域(<約5kHz)の特徴信号が現れる。

(3)衝撃系異常:軸受傷、歯車局所異常、回転部の局所接触などであり、高周波数領域(約5kHz以上)の特徴信号が現れる。

FOD回転機診断システムは、従来の振動法とAE法を統合した手法であり、上記に挙げた諸元の回転機の異常を広く検出するものです。

2.構造系異常及び自励系異常の検出
現在、多くの現場において回転機械設備の異常状態の判定に使用されている通り、振動の大きさ(速度mm/sや、加速度G)で判定します。ここでは、低周波領域(<約10kHz)の信号を用いて、信号の振幅の大きさ(量)を時系列に観測します。ただし、従来通り、(1)設備の大きさや種類によって判定基準が違う、(2)同じ設備で正常状態であっても、回転数の変化につれて変化する、などの事由から、設備の種類や運転条件によって、管理基準を設定する必要があります。過去の運転データから、正常値と異常値のノウハウを基準に反映させます。

3.衝撃系異常の検出
ここでは、高周波領域(>10kHz)の信号を用いて、主に回転機の軸受から発生することが多い衝撃波を検出し、その振幅の大きさ(dB)や時間当りのAE発生数、AE周波数の変化を時系列に観測し、早期異常の検出を行います。他の診断技術と比較しても軸受の異常をより兆候段階から検出できます。

4.運用
FODセンサのみ常設し、巡回点検間隔において、光モニターと接続し、振動データ及びAEデータを採取します。光ファイバセンサは、○防食性、○広い温度耐用、○高絶縁性、○防水性、○防爆性、に優れるため、防爆環境、高湿分環境、高温度環境での定点観測などで有利です。